地底海に眠る

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「男はみんな浮気する」が事実ではない科学的根拠

皆さんの周りや有名人でも執拗に「男はみんな浮気する」「それが本能だから仕方がない」という主張をし続けている人間がいると思いますが、それは嘘であるということを今回科学的根拠を踏まえて論じたいと思います。

・2020年に行われた6651名の既婚男女を対象にした統計調査において不倫した経験のある既婚男性は46.7%、既婚女性は15.1%だった

この調査は匿名調査であり秘密が守られるため信頼性が高いデータであると言われています。このデータから分かるのは「男性全員が不倫している」ではありませんよね。「おおよそ4割強の男性が不倫している。しかしおおよそ6割弱の男性は不倫していない」という事実が分かるデータです。

ではなぜある種の人たちは「男の4割は(或いは二人に一人は)不倫します」ではなく、「男はみんな不倫する。それが本能だから」と主張するのでしょうか。データが示す事実とは乖離したずいぶんな曲論ですよね。

・確証バイアス

確証バイアスとは自分がすでに持っている思い込みや先入観、仮説に対して、都合の良いデータばかりを集めて偏った判断をしてしまう認知バイアスのことです。確証バイアスが強い人は、自分の都合の良い情報ばかりを集めて、自分の都合の悪い情報は無視したり無いことのように振る舞います。

ゼロサム思考

ゼロサム思考とは物事をゼロか100かという極端な判断をしたり、本来スペクトラムな連続である物事のはずが極端な二択であると判断してしまう認知バイアスのことです。

正常性バイアス

自分自身が抱えている問題について直視することが出来ず、みんなやっている自分は正常の範囲であると思い込もうとする心理。

もうお分かりだと思うのですが、つまり「男はみんな不倫(浮気)するものだ。本能だから仕方がない」と主張する男性は、浮気や不倫の経験がある男性4割の方に属する存在であり、自分自身の問題行動を正当化する為に曲論を言っている状態なわけです。

・不倫遺伝子、離婚遺伝子は実際に存在する

愛情ホルモンというとオキシトシンがよく知られていますが、もうひとつアルギニンパソブレシンという下垂体後葉ホルモンが存在します。女性にはオキシトシン分泌が社会的認知力を高めるのに対して、アルギニンパソブレシンは男性により強い効果をもたらすといわれます。

このアルギニンパソブレシンは絆を強めるホルモンであり、パートナーや子供、ペットなどに対しての愛着を高める効果をもたらします。

また人間全般に対する親切な言動にも効果を表すもので、アルギニンパソブレシンの効果の高い男性は日ごろの生活態度でも親切で善良であり、社会的認知力が高い傾向が強まります。

アルギニンパソブレシンやオキシトシンは、性欲や性的魅力を高めるテストステロンと拮抗関係にあり、結婚したりパートナーと円満な関係性を築いたり、子供が生まれて育児に専念したりしていると、テストステロンの分泌が抑えられ、アルギニンパソブレシンやオキシトシンの作用が高まります。

俳優さんなどが結婚しておちつくと男性としての強い魅力が感じられなくなってあまりモテなくなるのはそのせいかもしれません。

逆にアルギニンパソブレシンやオキシトシンの絆の作用が働かない人はいつまでもギラギラしていて攻撃的で、家庭を顧みず自分勝手な行動をするのです(ちなみにテストステロンの性欲や攻撃性や反社会的な言動は女性にも作用するので、性別は関係ありません)

このアルギニンパソブレシンはホルモンそのものよりもアルギニンパソブレシンの受容体のタイプによって効果に個人差があるといわれており、アルギニンパソブレシンの受容体が愛情ホルモンとして効果的に作用しないタイプの遺伝子を持つ人のことを「不倫遺伝子」あるいは「離婚遺伝子」と呼びます。

勿論これは「男性は100%もっている遺伝子である」などというデータではありません。男性女性に関わらずそのような遺伝子を持っている人が一定数存在しているというものであって、「男性は全員不倫する生き物である」という科学的根拠は全くみあたらないのです。

このアルギニンパソブレシン受容体は不倫行動だけでなく、統合失調症ASD、鬱、不安障害、摂食障害などにも関与している可能性が示唆されています。不倫遺伝子をもった男性は、パートナーに対する愛着の欠如や裏切り行為だけでなく、反社会的な言動や、精神疾患に至るまで様々なリスクを持っていて離婚したり、社会的に孤立する可能性が高く、自殺率も高まるのです(男性全体の自殺率に対し、離婚男性の自殺率は突出して高い)。

いわゆる弱者男性、男性の生き難さと言われるものの中には確実にこのパソブレシン受容体のタイプによる問題があると思われます。

・飲酒習慣のある若者の不倫のリスクは10倍、暴力をふるうリスクは9倍

ニュージーランドの国立オタゴ大学ジョセフ・ボーデン博士の30歳までの若者を対象にした長期的な研究によると、飲酒習慣のある若者は浮気や不倫のリスクが10倍、パートナーに暴力をふるうリスクが9倍高かったことが明らかにされています。

別の研究では、飲酒だけでなく、タバコや大麻・薬物等、ドーパミンを強く刺激する生活習慣を繰り返すとドーパミン受容体が増えてしまう可能性があることが指摘されていますが、このドーパミン報酬系は過活性すると意志の力では抗えないような強い渇望や衝動性をもたらします。いわゆる依存症という状態です。

ギャンブル依存症に対する京都大学の研究では、患者は状況に応じて許容できる範囲でのリスクの取捨選択が困難で、リスクを取る必要のないような状況下であっても不必要なリスクを選択することが確認されたそうです。また患者の脳の活動状況を調べたところ、前頭葉の一部の結合が弱かったことも報告されています。

アルコールやたばこ、大麻や薬物、またギャンブルや性行為等のいわゆる依存症とされるものは、ドーパミンを強く刺激する薬物および依存行動によってドーパミン神経系のシナプスが変性する為、一度そのような状態になってしまうと元の状態に戻ることは非常に難しいと言われています。

このようなアルコール他、依存症による脳の変容や作用も性別は関係ありません。男女共にドーパミン過活性により不必要なリスク選択や前頭葉の機能低下による衝動の抑制不能などが見られるようになるのです。

・「本能」や「性差」と言われるものは事実なのか

例えば、男性と女性では脳の神経活動に違いがあり性的刺激に対して男女に差が出るとか、男性の方が視覚刺激に強く性的興奮の反応があり、女性は反応が薄い為、男性の方が視覚による性的反応が強いなどと言われていたものが、実は男女に差は見られなかったとか、女性の方が視覚情報(ポルノ)に対して反応が薄いのは、ポルノを視聴することは女性にとって社会的に不名誉である、はしたない行為であるという精神的な抵抗が強いからではないかといったように、あとで覆されることは少なくありません。

そういう疑わしい情報の一つに「男性は性的対象に対してのみ性的興奮をし、対象からはずれたものに対しては反応しない」というものがあります。

要は異性愛者の男性は女性にしか勃起しない。男性に対して勃起することは無いという主張なわけですが、現実的な話をすると、例えば古代ローマでは、社会的地位のある男性は若者に剣術や処世術などを指南し育て、ついでにセックスも致すのがたしなみだったそうで、美少年を寵愛するのは尊い行為だとされ、また社会的成功を目指す若者は喜んで師匠に抱かれていたそうですし、日本でも戦国時代には仏教の影響から男色が流行し、女性にしか興味を持たなかったのは豊臣秀吉くらいのもんだったと言われます。

彼らは勿論生まれながらの同性愛者たちという訳では無く、女性の妻や側室などがいて子孫も残しています。

男性は女性にのみ性的興奮を持ち、同性には反応しない。。。のではなく、そんなのけしからんから反応したくないという強い拒絶の力が働いているだけであって、社会的風潮が同性愛者ってカッコいいということになれば、その「本能」は簡単に覆るのではないかと思うんですよね。実際歴史がそれを物語っているので。

「男は全員不倫するのが当たり前」「それが男の本能である」というのも、単なる馬鹿のお気持ち主張なだけであって、それを裏付けるような科学的根拠はないんです。

事実は「不倫遺伝子」をもった一部の男女、また飲酒等のドーパミン過活性をもたらす依存性の高い反復習慣のある男女は、パートナーを裏切るリスクが非常に高く、その割合は男性で46%、女性で15%ほど存在するという話なわけです。

そして既婚男性の不倫の割合が多く、女性の割合が少ないのは、今までの社会的通念、つまり男性が経済を独占し、女性は経済的自立が社会的に阻まれた状態のうえで、「不倫は男の甲斐性」と男性の不倫が許される一方で、女性に対しては「女は家庭で家族の面倒を見るべき」「いかず後家」「お局」「いき遅れ」「はしたない」など強い押さえつけがあることが作用しているのだと思います。

これから女性の経済的自立や女性差別が無くなってくると、不倫遺伝子および依存反復行動などの特徴が顕著になって男女差は無くなってくるのではないかなと思います。

・結論

不倫は男の本能であるという科学的根拠はありません。男女共にパートナーを裏切る反社会的な行動のリスクが高い人間がおおよそ4割程度存在しているというのが事実です。

男性であっても女性であっても、オキシトシンやアルギニンパソブレシンの作用によってパートナーに愛着を持ち、信頼関係を構築する能力のある人はおおよそ6割ほど存在します。

もし幸福な恋愛や結婚をしたいと思うのであれば、社会的認知力や親切な行動が見られて、お酒やたばこやギャンブル等の依存症行動が見られない相手を選びましょう。

また、反社会的パーソナリティを持つ人ほど、口先のきれいごとで自分を良く見せようとする特徴があります。例えば「自分はなるべく嘘をつかないようにしている」とか「人には親切にしたいと思っている」「私は良い父親・母親だ」「私は女性の味方です」など、実際の行動による証明や事実が伴わない口でのきれいごとは「そう思って欲しい」というお気持ちの表れであって、そういう印象操作をする人ほど実際は真逆であったりするんですね。嘘つきだったり、自己中だったり、攻撃的だったり。本性が露見すると社会的制裁を受けるリスクが高い為いい人間であるという印象操作をしようとするんです。

なので表面上いい人だと思って結婚したらとんでもないクズだったということになる可能性が高い。

人は上辺の言葉ではなく実際にどのような行動をとっているかで判断しましょう。

人間はみんな嘘つきだとか、男はみんな浮気するんだという言い方をする人は、大体自分はそういう人間であるという自覚があり、なおかつその問題を直視して改める気が無く、それに伴うリスクを回避する為に、周りの人間全員を同罪であるかのように貶めて、周囲の足を引っ張ることで相対的に自分の正当性を証明しようとする歪んだ心理が働いているので、パートナー選びとしては避けた方が良いと思います。