この時期、花粉症に悩まされている人も少なくないと思いますが、普段何気なく口にする食べ物によっては、花粉症やアトピー、アレルギーなどを発症するリスクが高まることをご存じでしょうか。
アラキドン酸が過剰になると
アラキドン酸は肉や魚などの動物性の食べ物に多く含まれ、またリノール酸を原料に体内でも生産することが可能な為、極端な食事制限など余程のことをしなければ不足することは無いとされる脂肪酸です。
このアラキドン酸は脳の発達や認知機能に必要なもので、また免疫機能を調整する役割もあり、必要不可欠な栄養素である一方、過剰摂取によってガンや動脈硬化、アレルギーを引き起こすことが明らかになっています。
食の欧米化が進むことで日本人のアラキドン酸の摂取量は過去50年で4倍にもなっていると言われます。その上オメガ6系の油の摂取によるアラキドン酸の体内生成によってアラキドン酸が体内で過剰になっている可能性が。
また、リノール酸やアラキドン酸は体内で酸化しやすく過剰摂取で炎症を引き起こします。
アラキドン酸の原料となるリノール酸が含まれる食材
代表格はサラダ油(原料は油菜、綿実、大豆、ごま、サフラワー、ひまわり、とうもろこし、米、ぶどう等)です。その他、ベニバナ油、ゴマ油、コーン油、グレープシードオイル等にも多く含まれます。
リノール酸の過剰摂取というと外食や揚げ物ばかりとかスナック菓子やチョコレートというようなイメージがありますが、サラダにかけるドレッシングだったり、大豆や、くるみ・アーモンド等のナッツ類等、健康やダイエットに良いとされるものにも多く含まれる為、健康意識が高くても知らず知らずに過剰摂取になりやすいです。
とはいえアラキドン酸の含まれる動物性食品や大豆やナッツなどはやはり健康には欠かせませんから、調整するなら調理に使用する油やドレッシングを控えたり、異なる油を利用する方が望ましいですよね。
調理油ならオリーブオイル、ドレッシングはアマニ油やエゴマ油がおすすめ
オリーブオイルは70~80%がオレイン酸で、リノール酸含有量が10%以下。加熱しても酸化しにくいと言われているので、揚げ物や加熱調理に向いています。抗酸化作用があり、リノール酸やアラキドン酸のような体内での炎症を起こしにくいといわれます。ただし過剰摂取は冠動脈疾患のリスクを増大させるので、使用はサラダ油の代替として最小限にとどめておいた方がいいです(オリーブオイルは高いですしね)。光にあてないように気を付けて、開栓したら2、3か月で使いきるようにすると品質が保たれます。